お咎めアリ

ある晴れてるとは言い切れない朝、東京にある我が社の管理部門から私宛に連絡が入った。

 

いくつものグレーゾーンを股にかけ横領に次ぐ横領をもはや縦にしているような人物が社内にいるので密偵として、確固たるぐうの音も出ない証拠を掴むべし、と。

 

もともと推理小説やスパイ小説、ねずみ講新興宗教へのルポライティングなどを生業に生きて来たのでそんなことは朝飯前のヨーグルトぐらいの酸味だと、了と、承と、返信。

 

これより私の調査が始まるのであった。